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肝庇護薬で肝機能改善

肝庇護薬はウイルスによる破壊を抑える

肝庇護薬はインターフェロンが登場するまでは、肝炎対策の柱となっていました。

肝庇護薬にはB型肝炎ウイルスを排除するチカラはありません。

直接的に肝炎を治すのではなく、肝炎を抑え、GOT、GPTの数値を下げることで、肝硬変や肝ガンへの進行をくい止めるのです。

※GOTとGPTの数値は幹細胞が壊れると高くなります。

どういう患者さんに使われるのか?

肝庇護薬は肝炎の進行をくい止めるための薬です。

主にインターフェロンの効果がなかった患者さんや、高齢者に用いられます。

ステージが上がり、肝硬変にまで進行してしまった患者さんなどに対し、肝ガンの発生を防ぐ目的で用いられるのです。

免疫調整薬との違い

免疫調整薬は、主に免疫機能を賦活することで肝炎ウイルスの排除をはかります。

ただしその際にはウイルスの巣くった幹細胞が破壊されてしまいます。

そのため肝臓の状態が悪化し、結果的に肝炎が進行してしまうおそれがあります。

一過性とはいえ、GOT・GPTの数値も上昇するため、現在では肝炎の進行が進んだ患者さんには用いられません。

代表的な肝庇護薬
  • 強力ネオミノファーゲンC(SNMC)
  • ウルソデオキシコール酸(ウルソ)
  • 小柴胡湯

 肝庇護薬の効果

肝庇護薬には悪化しているGOT・GPTの数値を下げる効果があります。

たとえば注射薬である強力ネオミノファーゲンCは、主な成分としてグリチルリチンを0.2%含んでいます。

グリチルリチンは副腎皮質ホルモンであるステロイドに似ています。

ステロイドには肝炎を静める効果がありますが、グリチルリチンは体内でこのステロイドの分解を防ぐチカラがあります。

ステロイドの抗炎症作用を強化することで、グリチルリチンは結果的に肝炎の進行を抑えてくれるのです。

グリチルリチンにはその他にも幹細胞の膜の保護作用、インターフェロン誘導作用があります。

肝庇護薬の使用方法

強力ネオミノファーゲンCは通常、20ml入りのアンプルを2本ずつ、週3回に分けて投与します。

効果が現れるのは比較的早く、アンプルを打ち始めて1~2週間でGOT・GPT値が下がってきます。

このとき様子を見て効果があまり出ていないようならば、最高1回5本(100ml)まで注射料を増やします。

治療の目安としては、肝硬変への進行を抑えるために、GPTの数値を正常の2倍以内に抑えることが目標になります。

肝庇護薬の問題点

肝庇護薬はGOT・GPTの数値が安定してきたと判断されると量や回数をじょじょに減らします。

しかし回数を減らすと、ときにGOT・GPT値の再上昇が見られます。

注射薬でもあるため、週に何度も注射を受けにくる患者さんに対しては社会的負担も大きいことがネックになります。

そのため現在では慢性肝炎に対しては内服薬であるウルソデオキシコール酸が第一選択薬となっています。

 
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