慢性肝炎は幹細胞がウイルスに冒されている状態です。
免疫をつかさどるリンパ球はこのウイルスに冒された幹細胞を攻撃します。
しかし免疫反応が十分でないためにウイルスを排除しきれないでいるのです。
幹細胞からウイルスを完全に排除できれば慢性肝炎は治るため、おのずと治療の目的はウイルスの排除になります。
この目的のために用いられる治療薬には、抗ウイルス薬と免疫調整薬の二種類があり、それぞれ役割が違います。
抗ウイルス薬は、ウイルスに直接作用し、その増殖を押さえ込みます。
そして免疫調整剤は、免疫力を強化することで、ウイルスの排除を試みるのです。
そのほかに免疫力を強化する方法として用いられている治療法としては、ステロイド離脱療法があげられます。
これは副腎皮質ホルモンにより、免疫反応をあえて止めることで、そのリバウンドにより免疫力を賦活する治療法です。
現在では、ステロイド離脱療法の後にインターフェロン治療を行う併用療法も試みられています。
抗ウイルス薬が十分な効果を発揮しなかった場合、用いられるのが肝庇護薬です。
その目的はウイルスの排除ではなく、その活動を抑え込み、肝炎を沈静化することにあります。
代表的な肝庇護薬としては、強力ネオミノファーゲンCや小柴胡湯があげられます。
これらの点滴や内服により肝炎がおさまってくると、GOTやGPTといったトランスアミナーゼの値が下がります。
慢性肝炎の治療ではこのようなトランスアミナーゼの上昇を抑え、コントロールする治療法が取られるのです。